日記 五十七の巻

4月 第3週土曜 冷たい風が吹き抜け、雲量が増えていく午後、コンビニへ向かう途中、突然、定期テスト対策授業前、3日間悩んだことを思い出す

★★★初めて、人に学校の勉強を教えたのは、18の時、教えた相手は中3受験生やった。その後、19歳の時、高校在学中にお金をいただいて「家庭教師」をして教えることの難しさを味わった。大昔の話やねんけどな。ホンマ、歳はとりたくないわ。

★★2件目か、3件目の塾に勤めとった時分。「推薦入試」と言う言葉が当たり前になり、その「内申」対策として、当時、中学生向きの「対策授業」が大流行した。(高校生は、通っている学校によって教科書が違うため、ほぼ、個別対応になる。集団授業の中で指導するには、「準備」する「力」と「授業」の「腕」が必要やし、難しいんよね、T大生が作ったといわれる『高校生用の教科書別対策プリント』が出回ったのもこの時期)

★で、どの塾でも、各中学校の「過去問」と「その解答」を塾で集めまくり、「どの中学校でも出題されとる問題」や「その学校で必ず毎年出題されとる問題」「このセンセが作ると絶対に出る問題」「ちょっと難しいな記述や数学・理科の応用問題」みたいなことを各塾で研究して、生徒に授業するわけや。当時は「教科指導書」に載っとる「試験問題の一例」みたんなん、そのまま出しとるガッコのセンセも実際おったんよね。

★で、塾では、テスト前に「国数英 (50分~60分)3回」「社会理科 (90分)2回」みたいな特別時間割を組んで、授業をするわけ。「予想問題形式」で授業する塾もあれば、「重要問題」を宿題にして解説していくタイプの塾もあった。

★過去問を打ち直して(そのままはさすがに使えん場合が多い…著作権うんぬんもそうやが、傍線や公式の走り書きが『問題用紙』に残っとると使えん)使う講師もいれば、自分のように、問題文を少しいじって「改題プリント」を作成する講師もおった。

★中には、「対策授業」を受けて、一気に「点数・内申」を伸ばす生徒もいる、一方で、得意教科、不得意教科は「家」で集中して勉強を進めた方がええのでは、と思う生徒もいた。

★まあ、生徒にとっても講師にとっても「イベント」的な意味もあり、授業はけっこう盛り上がる。「センセ、それ絶対出ますか。出なかったら責任取ってくれますか」「今年は〇●センセ、教えてないですけど、だいじょうぶっすか」「えっ、それ、チョー基本?あと3日でテストなんだけど、ウチ、やばくない?」…。

★保護者はこんな話をされると、『ぎょっ』となる人もおるかもな。でも、教室の中には「ムードメーカー」もおれば、「その教科をひっぱってくれる生徒」もおる。その教科が苦手、嫌いな生徒も、テスト前ということで、雰囲気に巻き込まれて「ぱっちりお目目」で授業に参加する、そこが集団授業のええとこよな。

★帰るの時間には、「プリントください」「問題下さい」と講師室に生徒の列ができる。講師たちも、〈半分無駄になると分かっている〉プリントを次から次へと生徒に渡す…。

★★★話が長うなった。こんなこと、書くつもりじゃなかってん。

★★当時の区で使ってた英語の「検定教科書」にな…ある年、「Are you with me?」が登場したんや。確か、「ツル」の折り紙を日本人の中学生が「外国人」に教えるっちゅうような設定やったと思う。

★見た瞬間、固まったで。「定期テスト対策授業」2週間前、明日には、欲しい生徒に「教科書マスタープリント」の1枚目を作って渡す予定の日やったんや。

★当然、折り紙で「ツル」を作りながら「Are you with me?」やから、「できとる?」「ここまでだいじょうぶ?」「ここまで分かった」って訳になるのは分かる。これって「会議」なんかでも将来使える重要(有用)表現よな。

★でもな、英語、苦手な生徒にとっては「You can say that again.(キミの言う通りだよ。まさしくそうだね)」と同じく「なんでこの意味になるんか分らん」表現の一つなんよ。

テスト前なんやから「丸暗記させればええやんけ」と思うかもしれんな。でも、これ、訳をホンマに「固定」して覚えさせてええんか?

じゃあ、「アナタは私と一緒にいますか(俺と一緒にいる)?」とか、子供が親に「一緒にいて?」っちゅうシーンでは絶対に使えんのか…というとそうはならんやろ、ちゅう疑問が、そのとき、むくむく湧いてきたんよね。「一緒にいる」とネットで打つと「Are you with me?」って出てくるし、「なぜ、あなたは私と一緒にいるの」と打つと「Why are you with me?」と出てくるんよね。

★英語が苦手、文系で屁理屈こねるような生徒ってこういうの、絶対にひっかかってるねんで。

★なんぼ、自分たちが「why」があるじゃない、って言っても生徒は、「are you with me?」がありますよね、って反撃ののろしを上げるんや。ま、多分、「why aren’t you with me?(否定疑問)」やと色々ニュアンスを広げられるような気もするけど…。

★できれば「Is this all right so far?」や「Is it OK up to here?」「Do you understand?」(他の表現やいいかえ可能な表現)を、他の会社の「教科書」みたいに、下に載せておいて欲しかったわ。「対策授業中」やと時間がなくてガッチリ説明できひん。

★以下、最低限、中学生にこの表現を通して知っておいて欲しい(当時も説明した)ことを記憶をたどって書いてみる。

英語の場合、「me」は、単純に「私」だけでのうで、「私の発言・態度・動作」とかも含めて示すこともある。「 Listen to me.」なんかええ例よな。昔「俺の話を聞け~」ちゅう「歌いだし」の歌、あったよな。

これに「with」がついて「with me」だと「私といっしょ→『いっしょ』とはどういうことか→ここまでの折り紙(作業)が私と同じ(に)で(きてい)ますかということ」となる。ここでも、『丸暗記』は避けたほうがええとワイは思うけどな。

★いや~、悩んだ&悩んだ。プリントに「説明」や「他の例文」を並べるのは簡単なんや。でも、「定期テストのための対策授業」やろ。英語得意な生徒は見るかもやけど、他の生徒、テスト前は、必要なことしか覚えたないやろ

★結局、場面を設定した「会話」での「記号選択問題」を一題と、教科書通りの「折り紙を子供や外国人に教えているときに『ここまでいいですか』という場合」という「英作文」の問題を「対策プリント」に載せて、「説明」は口頭ですることにしたんよね。

受験もそうやけど、「自分が教えたい解き方」や「考え方」が「生徒」にとって「分かりやすい」「速い」「かんたん」「必要」とは限らないし、授業でうまく伝わってない場合も当然あるからな。

★例えば、囲まれた一次関数の「三角形の面積」なんて、乱暴な話、「三平方の定理」を使いこなせれば、どこを底辺に考えようと、垂線をおろせれば(垂直に交わる直線の式を出せれば高さも求まる)出てくるし、「三角形」の周りを長方形で囲めるような問題であれば、「引き算(周りの三角形の面積を引いて出す方法)」を使って求めることもできる。

・生徒自身が、「実際に手を動かして」その方法「いかに面倒か」分からなければ、「なぜ教えてもらってる方法が楽なんか」分らんままやで。「等積変形」をして計算する方法や「共通の底辺」がある三角形の面積の出し方、もちろん、知っておいた方がええ。でも、本番、周りの長方形から「引き算」した方が、本人が「速かった」ら…一問、解けた方がええかも知れんやん。

★そういう意味では、普段から、よく生徒が、授業前、授業後に質問しにきてくれたんで、心から感謝やし、ホンマ、ぎょうさん一緒に勉強させてもらったわ。Arigato(u) so much, my students.