日記 五十四の巻
3月 第4週金曜 五音・七音が続くような場合、現代詩では、意識的に外すこともあると話す谷川俊太郎(敬称略)…五七五七七は、リズムとして感じるものと話す俵万智(敬称略)、とにかく五音、七音は日本人にとって最も趣を感じる音数ではあるよな…。
…制服の胸のボタンを 下級生たちにねだられ 頭かきながら 逃げるのね
本当はうれしいくせして 人気のない午後の教室で 机にイニシャル彫るあなた
やめて 思い出を刻むのは 心だけにしてとつぶやいた…
★歌詞を見ただけでメロディーを口ずさめる人も多いやろ。
★言わずと知れた「斎藤由貴(敬称略)」のデビュー曲。作詞は「松本隆(敬称略)」作曲は「筒美京平(敬称略)」。
★この曲の強烈な五七調のスタートに心揺さぶられるんは、自分だけなんかな?
★後半、かなり音数が五七からは離れるんやが、それでも心地よい五七調に聴こえてくるんや。日本人にとって5音、7音の組ってそうとうインパクトあんねんな。「制服の(5音)」「胸のボタンを(7音)」この五七だけで「卒業式」やって分かって、映像ばーっと頭の中に流れんねんで。これって、外国の方だと、ひょっとしたら「卒業」ってタイトルないと分らんかも知れんな。
★自分、中学生の頃、卒業シーズンは、北海道はまだ「雪だらけ」やったけど…。校門の前で、運動系の部活のキャプテンたちが、複数の女子に囲まれて、制服の第2ボタンをねだられる、そんな風景が確かにあったな…。
★ちょっと、話題が時期遅れで「ゴメン」やけどな。
★もう4月やからな。「なぜ、日本は4月スタートで3月で締めくくるか」っちゅうのは、どっかで書いたことがあると思うんやけど(確か、9月入試を話題にしたときだと思うんやが…)、農耕中心社会だったこととか(このことは日本人の体に流れるリズム感ちゅうことでも長い間語られていた)、また、日本では、多くの会社の入社式なんかの時期が春だったことなんかと関係しているようや。
★これだけJ-POPが世界を席巻する時代になったけどな、昔はクラシックでも、「日本のリズムは田植えのリズム」とか「地面をすり足で進むようなリズム」だと言われていた時期があった。。騎馬民族なんかのリズムとは明らかに違うと言われてたんや。どこかの批評家みたいに、昔の日本人のリズム感がええ、とか、悪いとか言うとる訳ではないで。ただ、西洋の音楽を奏でるときは、そのリズムも分かっておいた方がええし、弾けた方がええ、ちゅうこと。
★色々とその違いに気づく方法はあるけど、自分は「8分の6拍子」の曲を演奏する、聞き比べしてみると分かりやすいかも知れん、と思う。「123456」の「6拍子」の「3」と「6」の音の扱いが特にちがうんや。「♩♪♩♪」と言うリズムのとき(バッハなんかでも舞曲のリズムでよく使われるで)に「♪」の圧力やスピード、推進力にはっきりと違いが出ることが多い。慣れていない日本人は、「♪」がもたったり、停滞することが多いんや。
★「YMO」は、この「タンタタンタ」やジャズの「チーチッキ」のリズムを細かく分析して、民族による「音と音の間」を研究し、異なる民族がどの「タイミング」で一番「気持ちええか」ってことを楽曲に応用してたんは有名な話よね。
★東京では、「桜がそろそろ散りだす」頃やけど、日本人特有の「桜」のイメージ、合格、別離、旅立ち、生命のいぶき、怨念(情念) etc…ちょっと前にやっぱり満開を迎えていた、ワシントンの桜を見上げる人には、また、「別のもの」がみえとるんやろね、きっと。
★昨日、「鳥飼玖美子(敬称略)」の本を読んでたら、外国の本には、「オレンジ色の猫」とか「ピンク色のウサギの目」ちゅう表現がぞくぞく出てくるそうな。
★日本人やったら、「えっ、その猫、毛、どこで染めたん?」「うさぎ、酔っぱらっとるんけ」なんてなりそうや。
★これこそ、まさしく「多様性」やな。
★思うんやけど、人間の「情感」、「自然の音」、例えば、「恋心」や「別離の悲しみ」「風の音」や「波の音」「雪の音」の方がよっぽど「変拍子」やし「表現しにくい」と思うで。それを(少なくとも日本人には)自然な流れに聴こえるように(少なくても変拍子で難しい音楽には聞こえさせないように)心に染み入るように「再現」する「津軽三味線」や「和太鼓」の演奏って、やっぱすごいよな。


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