日記 十九の巻
12月 第1週火曜 高校時代、中間テストで「赤点」を取って、追い込まれた期末テストの前日の夜に、「世界史」をどうにかしなければならなかった件
▶保育園に通っていた時分だったと思う。冬に突然、「40℃」近く熱が出た。
・母に手を引かれ、ぼうっとしながら歩いていると…「犬は英語でなんて言うの?」と突然、英単語の猛勉強が始まった…。
・「知恵熱」?もあいまった状態の中、ふらふらしながら病院の待合室につくと、母は、これを食べて、と、今度はアイスキャンデーを口の中につっこんだ。
・母は、何も悪くないし、母に対しては何も恨みもない。が、このとき、少なからず、「熱」で頭がやられてしまった。残りの人生にかなりも影響が出た「第1回目」の「できごと」だと思われる…おそらく、この熱で「IQ」が「20」程度一気に下がったであろうことは間違いない。
▶高校2年のとき、定期試験で追い込まれたことがあった。いや~、世界史で「15点」を取ってしまったのだ。これはヤバい、当時「返還しなくてよい」奨学金をいただき、また何本かの別の奨学金を借り、通っている高校の「授業料免除生」だったため、成績が悪いと「学費免除」などが切られてしまうことになるのだ。
・他の教科でカバーするにしても、「世界史」自体が、10段階評価の「2」ではヤバい。「100点」が無理でも、とにかく、最低「86点」以上の「リカバー」が必要だ。しかも、土日をはさんでの試験日程で余裕をぶっこいていたので、前日まで何も勉強していなかった。
・試験は明日。試験範囲は、50ページ。「世界史」に時間が割けるのは、5時間。「どうする?」
・「ヤマ」をかけて教科書を覚えるか、それとも、時間が許す限り「一問一答」をくり返すか、何冊かの問題集を解いて、弱い部分をまとめるか…。う~ん、それじゃ、点数、取れないかも…。
・覚悟は決まった。全範囲攻める。1P、5分で「全範囲、図や地図も」できる限り教科書を覚える。40秒で1Pを黙読。2分で、内容を裏が白いチラシに殴り書きでまとめ。1分でそのページを口で説明。残り時間で、自分が忘れそうな「テスト直前チェックメモ」を作成。ま、国語の教科書を1P5分で写経できるんや、何とかなるやろ。ただ、世界史は授業中、寝ているからな。ほぼ「初見」のものを5分で覚えられるかが「肝」やな…。
・1時間に10P、うまく行けば、10分休み時間が取れ、時間内に終わらなければ、10分勉強時間が延長可能、5時間で完成。(1P×10分=50分、残りの10分は休み時間か見直しか予備)
・勉強は珍しく順調に進んだ。追い込まれると、人間、意外と能力を発揮するんやな。
・いよいよ、定期テスト本番、「世界史」の問題を見た瞬間、「こいつは、チョロいぜ」と感じた。記述も含め、すべての問題の答えが次から次へと頭に浮かぶ。(大学入試の「日本史」「世界史」の記述対策は『教科書』だ、と言う人がいるが、その意見は、おそらく正しい)そして、25分ですべて解き終わり、机の上で、徹夜の疲れをいやすことにした。やがて、チャイムが鳴り、試験は終わったんや。
・「どうだった」と聞くクラスメイトに、「95はいったべ」とほっかいどう弁で友達に自慢する。が、前の席のヤツが、なにやら自分が知らない問題の話をしだした。「大問6、ムズかったよね」「は?大問6?それ、なに、どこの問題よ」と聞くと、「裏にあったべさ」と、やはりほっかいどう弁で返してきた。
・「オワタ…」。あわてて一番下の問題用紙をひっくり返す。そこには、無情にも問題の続きがあったのだ、「大問6」。そして、解答らんも裏の問題の分は裏側にあったらしい。「なぜ、一番下の用紙だけ、両面印刷????」
・「くえ~」自分でもよくわからない、声にならない奇怪な心の叫びが全身をかけめぐり、目の前が真っ暗になった。
・後日、帰ってきた「答案用紙」を開けると…「86点」、自分、裏さえ解けば、ホンマに「満点」やったも知れへん…あんだけ、がんばったのに、自分、何してん?
・こんなに自分、アホやった?確かに「にわか勉強」で無理シャリ点を取りにいっとったで。でも…神様…頼むわ、ホンマ。
▶やはり、保育園のときの「熱」は確実にのちの人生に影響をおよぼしていたのであった。



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