日記 三十三の巻
12月 第3週土曜 やっぱり、読み書きそろばん、やろ?
▶昨日、「三十二の巻」で書き足したことあんねんけど、すでに読んでる人、しつこかったらゴメンやけど、自分の思い伝える、大事なトコなんで、その追加した部分、ここで再掲載させてな。まだ、読まれてない方は、ぜひ「三十二の巻」を読んでな。いつものように、直しや書きかえもあるんで、いつものように、前との「(間)違い探し」お楽しみください。
すぐに「答え」に飛びつかず、最初は時間をかけて、どんなやり方でも、自分の力で答えまでたどりつく、
そして、それを「速く」解けるまで練習する。それが「数学得意ジャン」に近づく「近道」の一つ。
その後で、もっと効率のええ解き方を勉強すればええ。それが、その時分からんかったとしてもや、「自分」はすでにその問題、自分の解き方で「速く」解けるようになってるやん。
それってホンマの「数学的財産」よね。その時だけ、試験や受験だ終わったら忘れるような、「暗記」した「解答」より百万倍も価値がある、と自分は思うで。
▶平成に入って、「答えを欲しがる」生徒が増え、令和に近づくにつれ「教科書」を「音読」できない生徒が増えた。
▶「講師室」では、ノートも資料も持たずにただただ「答えを教えて」というような生徒が、俗にいう「分かりやすい」講師の机の前に長蛇の列を作るようになった。…「途中まで解いた計算の形跡もない」「こどまで自分で英文を考えてたのか分からない」「文章を読まずに設問の答えに文句をつける」…
▶だから、自分は、50分の講義の流れをまるごとA4一枚の「書きまくり+説明部分の穴うめ」の「プリント」化し、その「プリント」だけで「定期テスト」や「入試準備」の「復習」がでけるようにした。
・書くのを面倒くさがる生徒が多いので、「ウケないかな」と思っていたプリントが、飛ぶように「sold out」する。
・「定期テスト」や「月例テスト」で「満点」を取ってくれる生徒が増える。
・他のクラスの生徒が、節操もなく、自分が習っている先生の前で「Tセンセ、センセのプリントくれ」と言い出す。当然、プリントはその子にはあげない。
・一時期、塾の「月齢テスト」の「英語」は「90点以上」とっても「ベスト10」に名前が載らない状態が続いた。中には、あと一歩で張り出されなかった、かわいそうな生徒もいた。
機会があれば書くが、ある日のこと、「センセ、オレ…オレ、がんばってん」と自分の机の前で号泣した子がいたんよね…普段は「50点」前後で必死にあがいていたもんな。「89点」、そうとう頑張ったんよな…でもな、受験ちゅうのは「残酷なもの」なんよ…「ここまで英語できるようになったんやから、次は100点取るつもりでやってみいよ」…自分、やっとの思いで目を合わせてこの子に言ったのを覚えてるわ。
▶話、戻すで。このままでは、試験後、ますます「時間がなくて解けませんでいた」「分かっていたけど途中までしかできませんでした」という生徒が世の中にあふれるのは明らかや。
・歴史や地理の一問一等やって、問題読まずに、「710年」「794年」「承久の乱」「シリコンバレー」「造船」なんて、答えだけ「丸暗記」して、「勉強」しましたと言う生徒、「過去問」の「答え」を覚えて「今回は、20分でできてん、センセ。90点でした」ちゅう生徒、数えられんほど見てきてん。何のための「小テスト」や「過去問」やねん、だから自分、「単語のテスト」嫌いなんや、出す順番変えただけでデケンようになる生徒には何の効果もないで。
▶まず、赤字の最初の部分について…「確率」のことだけを取り上げているのではないで。何度も言うとる「計算が大事」なんや。そして、「正確」に「速く」処理する能力を上げることは、どの単元、どの教科にも通じるよな。
・確かに、途中までしかできん場合もある。でも、この問題の場合は、216通り「書きだす」ところまでは誰でもできるんや。そして、そこまで行けば解ける。さっきも言ったけど「書きだす」、自分でここまではいける、ちゅうところをやらん、すっ飛ばして「センセ」に「答え」を教えてもらってとるうちは、ホンマ「デキるようにはならん」よ。
▶二番目、例えば「現文」で「要約」を教えてもらったとする、「数学」で「三角比」の問題をセンセに教えてもらったとする、「英語」で「自動運転」の「英作文」を塾のセンセに教えてもらったとする。
・「それ、自分、ホンマにテスト本番で使えるんか」
・「要約」って「文章」のどこを根拠にまとめたんかわかってるん?そもそも、ヒトが考えた文(教えてもらった文)やろ。書く練習もせんと、テスト本番、答案用紙に「時間内」で書けるん?
・「三角比」の問題、自分、センセに習った「図」自力で書けるん?どうしてその「公式」使うのか分かってるん?「前の日、教えてもらったけど、忘れてん」って絶対なるで。
・「自動運転」の英作文、どこまで自分で仕上げてもってったん?「添削してもろたの。それとも全部センセに教えてもろたの?」それって、テスト本番、「時間内」で書けるん?覚えるまで「書く」んちゃうの?
▶確実に自分のものにしようとするときに信じられるんは「繰り返し」だけよ。そして、不思議なことに「繰り返す」中で、ヒトは色々な発見に気づきながら進歩することがあんねん。それは「音楽」の世界でも「スポーツ」の世界でも一緒よな。
▶三番目のブロックについて…「繰り返し」やってできるようになれば、「ピアノのフレーズ」だって「バク転」だって「フォークボールを投げる」のだって楽しくなってくる。それは、一つの「できなかった」ことが「できる」ようになったからや。参考書に「〇×を…ひとつずつ…」ってタイトルけっこうみるやろ。「楽」に「速く」解けるようになれば、「もっと楽な解き方」「もっとカッコええ解き方」ないんかな、ってなる。
・ここまでくれば、自分、絶対「一個」はその問題を解ける方法知っとる、ちゅう「余裕」も出てくる。まあ、最悪、カッコいい別解が分からなくてもどうにかなる。もし、別解が、理解できて、また、別解が「自由」に使えるレベルまで行ければ、それはメッチャスゴイことやん。
▶最後な、「ベクトル」や「微分・積分」は、日常では使わん、意識しない人が多いと思うんよ。でも、「数学的思考」って「問題解決力」を上げる、日常生活にも役立つもんなんや。将来、自分が、壁や困難にぶつかったとき、「引き出し」をたくさん持ってる人とただただオロオロしたり、パニックになったりする人、自分はどっちになりたい?
・前に書いたよな、自分の塾では、「嫌なことこそ、90分集中して家でやらんでもええぐらいの気持ちで勉強いよな」が合言葉や。
・数年前、メッチャ「英語きらいジャン」の「高2JK」が、どうしても「英語」の点数上げたい、って言ったんや。
そんで、定期テスト前、自分が作った「コミ英」の本文を、記号いっさいなしで、「全文単語の並べかえ」をPCで作って「これ、やってみ」って目の前に出したんや。
「英語苦手ジャンJK」、目を丸くして、しばらく黙っててん。枚数も多かったしな。一回、自分のじっと顔見たあと、シャープ握って手、動かしだしたわ。…ウチにはこのプリントしかあらへん、と思うたのか、せっかくウチのために作ってくれたと思うたのか、これでできなかったら塾やめるからな、と思たんかは…今だに、なぞや。
プリントの中で、組み立てが分からん文は、自分が「1回英文を音読する(ディクテーション形式)」か、「30秒間教科書を見る」か。最初はホンマ、誰が見てもイヤイヤやっとてん。「コミ英」の教科書やからな。「20語以上」の並べかえも平気でやらせたからな。逆に、この子の粘り、スゴない?
…6か月後、彼女は、定期テスト直前、自分で「コミ英」の本文を写すようになったんや。教科書「写す」だけで定期テストは「高得点」を取り、十段階評価で「8」「9」と成績も上がり出した。自分の塾では、「単語」だけのテスト、絶対やらんき。「単語だけ」分かっても、英語は読めん。これは自分の信念や。小テストなんかやらんでも、国立の「医学部」まで合格させられる。
▶「音読」も「計算」も「英作文の組み立て方」もホンマ、一生の「財産」になるよな。
・昭和の時代、「新書」を90分~2時間で読むことができる人が知的な人や、なんてうわさがあったねん。もちろん、読書自体も大切な。そして、内容を整理しながら速く読めるんは素敵なことよね。でも、それって「読む」ちゅう基本の上に成り立ってると思わん?
・今、「神話」「昔話」を「声で伝える」「耳から聞く」ちゅうのが大切やって研究しとる人おるねん。幼い子は、「絵本」なんか、けっこう「読み聞かせ」みたいんで耳で聞いて、そのうち「声に出して読む」やんか。そうやって絵を見ながら集中して「音読」したり、「聞いたり」しながら「文字」に慣れていくんよ。
・「教科書」を音読するときに、「上手く」を意識するヤツ、おる?そんなん関係ない?当たっただけでいや?
もし、例えば、自分が、アナウンサーや芸能人目指すんやったら、話すの上手い方がええよね。作家になりたいんやったら、好きな作家の文章や気に入ったフレーズ、参考にしたいやろ。勉強するなら、それをノートに写しておくの、効果的やって思わん?
・将来、「公務員」になりたい人、採用試験で「数学」あるで。今、人気の「薬学部」「看護学部」は「計算」から逃げられへんで。「数学」の試験だけじゃのうて、「化学」でも「かなり速い計算力」が必要や、当然のように「少数」の計算も使うで。ついでに言うとくよ、「経済学部」に行きたい人、「微分・積分」必要やで。
・「英語」「英語」って世間でうるさいけど、「マックで買い物」したり「買い物で値切ったり」「ホテルを予約」したりするだけじゃ、満足せんのやろ。みんなが、できればこのぐらいは、って思とる「英字新聞」読める、「自分の意見」が言えるレベルってけっこうなもんやで。
日本語でも、「自分の意見、言えない人」、その辺にいっぱいおるけんな。場合によっては、「日本語も、通じひん人」も自分の周りにいない?
▶「英作文」書くときだって、「相手に伝わりやすい表現」で「書く順番」を決めて書けるようになるには、時間がかかるんよ。話が長くなるんで、前に紹介した本、また出しとく。中高生はぜひ勉強して欲しい。「POINT BY POINT トピック別エッセイの書き方 Yumiko Ishitani」…隠れた名著だ。自分が教えるんであれば、最初の一冊は、「竹岡先生」ではなく、この本一択や。使われている単語は高校生程度、出版されてからずいぶん時間がたっているが、「テクノロジー」「いじめ」など(結構テーマの数も充実している)のテーマ別になっていて、書くときに必要な「文法」などの説明もある。秀一なのは、「参考表現集」だ。参考英文が複数載っていて「英作文」の「body」や「結論」の組み合わせが選べる。誤植がどうのとか言われとるが、学校や塾のセンセに見てもらえるなら問題ない。
・もちろん、自分の意見、書きたいことがあれば、それを先生に聞けばよいが、「何を書いてよいか分からない」と言う場合や、「どう表現したらいいか」参考になる。この本は、英語が苦手だけど、教えなアカんくなった講師の先生にもおすすめや。今もAmazonで売ってるんやけどな、これ、もともと大学生用の本で、解答ついてないねん。買う人は解答ついとるの買ってや。
・ただな、解答なかなか手に入らないのよな。他の本やサイトなんかもあるんやが、この本ほど、例文の組み合わせだけでいける「組み立て」に特化しておらん。「テーマ」になる例文から一文選んで、流れに合った「body」の例文から一文をつなげる、「結論」の例文から一文引っ張って完成や。「つなぎ」や「表現」を調えれば「英検」の準備もでけるで。
・「英作文」に関しては、まず、「日本語」の「手紙」や「エッセイ」がうまく書くことからやね。「国語」の力もつくし、一石二鳥やね。そして、「書ける」段階になったら、「POINT BY POINT」は絶大な協力者になる。
・第一歩としては、「昔話」や「物語」を一文もしくは二文でまとめてみる。「桃太郎」とか「かぐや姫」とかな。小学生4年生ぐらいの「教科書」の「説明文」を読んで、「テーマ」は何で、「筆者はテーマについてなんて言ってるのか」「その根拠や理由は何か」を3文でまとめてみるのがおすすめや。そうそう、もちろん入試に出そうなテーマからでもOKやよ。
例えば、「学生の学校でのスマホ使用」について←テーマな
「私は、教室内での使用の際は、先生の許可を得る形で使用に賛成である」→なんて言ってるのか、主張の部分な
「すぐに必要なことを調べられる、緊急時に親との連絡ができるから」→理由な
慣れれば、もうちょっと内容膨らまして、長くてカッコええの作れるようになるよ。「反対意見はどのようなものがあるか」「それに対しての自分の意見」を足すとか、「理由の部分に新聞からの実際にあったスマホ使用の例」を入れるとか。そうしたら、それを「英語に翻訳」すれば「英検」でも使えるようにグレードアップでけるで。
▶今やっとることが、将来、人の心を動かせるような「結婚式のスピーチ」や「自分が本当に必要な保険(内容や保険料の検討)に入ること」「海外で事件に巻き込まれたとき、流暢ではなくとも、必要なことを正確に伝えられる英語が話せること」につながっている、そういう勉強になっているとしたら…「そうやろ、それは、まさしく財産よな」
▶ホンマ「読み書きそろばん」とはよく言ったもんだと思わん?
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