日記 三十二の巻
12月 第3週金曜 多くの「数学苦手ジャン」と出会い、ともに授業を通じて「数学どうにか点数取れるジャン」にするために戦ってきた、一人の塾講師が「冬期講習」前に伝えたい、少しでも「数学得意ジャン」に近づくための実践的アドバイス…その①(②はいつにいなるか分れへんけど)「確率」の問題を使って考える
▶これは、日記という名をかりた、塾講師の日常生活、また、今は、「ブログで授業」の代わりでもあり、心から授業をしたいという自分の夢の中の授業でもあり、教室内での生徒との忘れられない思い出であり、授業を通して生まれた貴重な経験の記録でもある。
▶さて、いくで。今日は、「大中小の3つのサイコロを同時に投げる時、出した目の和が7になる確率を求めよ」から学んでいくで。
数学苦手ジャンが解く…
1. 3つのサイコロか、確か全部で216通りだよな。だりぃな、まあ、書くか。←まず、この気持ちはメッチャ大切
(1,1,1)(2,1,1)(3,1,1)(4,1,1)(5,1,1)(6,1,1)
(1,1,2)(2,1,2)(3,1,2)(4,1,2)(5,1,2)(6,1,2)
(1,1,3)(2,1,3)(3,1,3)(4,1,3)(5,1,3)(6,1,3)
(1,1,4)(2,1,4)(3,1,4)(4,1,4)(5,1,4)(6,1,4)
(1,1,5)(2,1,5)(3,1,5)(4,1,5)(5,1,5)(6,1,5)
(1,1,6)(2,1,6)(3,1,6)(4,1,6)(5,1,6)(6,1,6)
(1,2,1)(2,2,1)(3,2,1)(4,2,1)(5,2,1)(6,2,1)
(1,2,2)(2,2,2)(3,2,2)(4,2,2)(5,2,2)(6,2,2)
(1,2,3)(2,2,3)(3,2,3)(4,2,3)(5,2,3)(6,2,3)
(1,2,4)(2,2,4)(3,2,4)(4,2,4)(5,2,4)(6,2,4)
(1,2,5)(2,2,5)(3,2,5)(4,2,5)(5,2,5)(6,2,5)
(1,2,6)(2,2,6)(3,2,6)(4,2,6)(5,2,6)(6,2,6)
(1,3,1)(2,3,1)(3,3,1)(4,3,1)(5,3,1)(6,3,1)
(1,3,2)(2,3,2)(3,3,2)(4,3,2)(5,3,2)(6,3,2)
(1,3,3)(2,3,3)(3,3,3)(4,3,3)(5,3,3)(6,3,3)
(1,3,4)(2,3,4)(3,3,4)(4,3,4)(5,3,4)(6,3,4)
(1,3,5)(2,3,5)(3,3,5)(4,3,5)(5,3,5)(6,3,5)
(1,3,6)(2,3,6)(3,3,6)(4,3,6)(5,3,6)(6,3,6)
(1,4,1)(2,4,1)(3,4,1)(4,4,1)(5,4,1)(6,4,1)
(1,4,2)(2,4,2)(3,4,2)(4,4,2)(5,4,2)(6,4,2)
(1,4,3)(2,4,3)(3,4,3)(4,4,3)(5,4,3)(6,4,3)
(1,4,4)(2,4,4)(3,4,4)(4,4,4)(5,4,4)(6,4,4)
(1,4,5)(2,4,5)(3,4,5)(4,4,5)(5,4,5)(6,4,5)
(1,4,6)(2,4,6)(3,4,6)(4,4,6)(5,4,6)(6,4,6)
(1,5,1)(2,5,1)(3,5,1)(4,5,1)(5,5,1)(6,5,1)
(1,5,2)(2,5,2)(3,5,2)(4,5,2)(5,5,2)(6,5,2)
(1,5,3)(2,5,3)(3,5,3)(4,5,3)(5,5,3)(6,5,3)
(1,5,4)(2,5,4)(3,5,4)(4,5,4)(5,5,4)(6,5,4)
(1,5,5)(2,5,5)(3,5,5)(4,5,5)(5,5,5)(6,5,5)
(1,5,6)(2,5,6)(3,5,6)(4,5,6)(5,5,6)(6,5,6)
(1,6,1)(2,6,1)(3,6,1)(4,6,1)(5,6,1)(6,6,1)
(1,6,2)(2,6,2)(3,6,2)(4,6,2)(5,6,2)(6,5,2)
(1,6,3)(2,6,3)(3,6,3)(4,6,3)(5,6,3)(6,6,3)
(1,6,4)(2,6,4)(3,6,4)(4,6,4)(5,6,4)(6,6,4)
(1,6,5)(2,6,5)(3,6,5)(4,6,5)(5,6,5)(6,6,5)
(1,6,6)(2,6,6)(3,6,6)(4,6,6)(5,6,6)(6,6,6)
2.合計が「8」になる組を濃くして目立つようにするか。
全部で15だから 15/216 約分して 5/72。
うおー、めんどくせえ。これだから確率はやなんだよな。←でもでけたやんけ。
▶まず、216通り、そもそも軽快に全部書けたやろか?それとも、途中であきらめた?だらだら時間をかけて書いてはイカンということや。4分以内に「間違えずに」「楽しく」216通りを書く、これが基本やで。そうしないと「数学得意ジャン」の背中がいつまでたっても見えてこんよ。この間、TVでやとったで、物理学者って計算するときは、PCじゃのうて手書きらしいで。
▶さあ、ここからや。別のタイプの表を作るんは嫌や、どうしても、この書き方でしか分からんちゅう場合は、かなり重症の解法暗記型症候群やね。
・でもな、そういう人、自分は、この「全ならべ」のやり方でもええと思うんや。確率の基本は「並べる」「数える」やからな。ただ、これ、3分~4分以内に正確に書かんといかんで。書ければ、正答数が多くなる。自分、スゴい昔やけど、大学入試で「3個のサイコロ問題」が出た時、どうしても間違えたくなくて、これ、4分で書いて、その大問全問ちゃんと正解したで。
・さっきも書いたけど、「数学苦手ジャンs」でこの形でしか解けない、っていう人もおる。無理に他のやり方をして間違えるよりは、「全部数え上げる」ことで1問でも解けた方がええんちゃうか。4分以内に書けば、後は問題を考えて解くことができるんやで。
・ちなみに学校で習うとき、あまり真剣に、時間を決めて、216通りガリガリ書くヤツおらんもんな。ガッコのセンセもこの問題だと「和が7になる場合」を中心に、場合分けしてコンビネーションなんかで、説明してくんよな。
・でも、例えば、大問1問、時間配分が「10分」あるなら、素早く「3分ちょい」できれいめに「216通り」書ければ、完答はできんでも結構、当てられるもんやで。
…数学得意ジャンの真似を中途半端にしてもダメ、自分で導けない公式や考え方を頼りにするな。理解して練習して確実に自分のものにした「解き方」こそ「点数」につながるんや。
▶では、少しでも「数学得意ジャン」に近づくにはどうする?ちょっと考えてみよう。
・大きなサイコロの目が1~6の6通り、それに対して中ぐらいのサイコロの目がそれぞれ1~6の6通り、さらに、その中ぐらいの6通りの目にそれぞれ小さいサイコロの目が1~6のそれぞれ6通りなので、出る目のすべての組は、6×6×6=216通り
・まずは、暗記ではなく、考え方と計算式での「大中小の組み合わせの総数」の確認。「数学得意ジャン」は無意識のうちのやっている。「それぞれ」をワザと強調しておいた。意味が分からなければ、ぜひ、枝分かれの図を書いて、この場合は、同じ数のかけ算(6×6×6)になることを理解して欲しい。Bついでに、ABCDE5人の「並び順」が並び順がなぜ5×4×3×2(×1)になるのかも枝分かれの図を書いて確認してな。
・他にも解き方があるけど、とりあえず、今は「全部書きだす」のではなく、先頭の大きなサイコロの目で「場合分け」をしていく。
▶先に言っとくで。下の解答の中で重要なんは、「大きなサイコロが6」の時は、この問題に関しては、まったく考えんでもええ、ちゅうことを分かることや。
・(6,1,1)、〈大きなサイコロが6で中小のサイコロが一番小さい数のパターンの時、すでに足すと「8」やからな。(6,1,2)になったら、もう「9」や。同然、中くらいのサイコロが2なら、(6,2,?)の時点ですでに「8」以上、同様に(6,3,?)、(6,4,?)、(6,5,?)、(6,6,?)もすべて「7」より大きくなってしまう。大きなサイコロが「6」のとき、3つのサイコロの和は、すべて「7」より大きくなる。だから、大きなサイコロが「6」の時は、この問題の条件下では、考えなくてもいいんや。
・学校のセンセや塾のセンセでも、「大きなサイコロが6のときは考えなくていい(それは説明しなくても分かるでしょ)」で済ませてまうことが多いので注意や。なぜ考えなくていいのか、「数学得意ジャン」は、それを説明されなくても感覚で理解してるんや。
▶2つ目は「数学苦手ジャンs」がほぼ全員苦手としている「場合分け」ができているかどうか。この場合、順を追って、大きなサイコロが「1」の場合から「6」まで場合分けをして、条件を満たすもの(大+中+小=7)をさがすことになる。
▶細かいが、3つめは、約分、6×6×6をそのまま分母に置いておくのも一つの工夫だ。すぐに「3」で約分できることに気づくやろ。確率の計算は、分母は分母をちゃんと計算してから、分子は分詞で全部計算してからとしてまうと、とんでもないデカい数になって約分に時間がかかることになる。
さて、
★大中小の目の和が「7」「大+中+小=7」になるのは、
・大きいサイコロが「1」のとき、①1+1+5、②1+2+4、③1+3+3、④1+4+2、⑤1+5+1
(中くらいのサイコロが6のときは、すべて8以上になってしまう→
1+6+1=8,1+6+2=9,1+6+3=10、1+6+4=11,1+6+5=12, 1+6+6=13)
・大きいサイコロが「2」のとき、⑥2+1+4、⑦2+2+3、⑧2+3+2、⑨2+4+1 (中くらいのサイコロが5,6,のとき、大中小のサイコロの和は8以上になる)
・大きいサイコロが「3」のとき、⑩3+1+3、⑪3+2+2、⑫3+3+1 (中くらいのサイコロが4,5,6のとき、大中小のサイコロの和は8以上になる)
・大きいサイコロが「4」のとき、⑬4+1+2、⑭4+2+1 (中くらいのサイコロが 3,4,5,6のとき、大中小のサイコロの和は8以上になる)
・大きいサイコロが「5」のとき、⑮5+1+1 (中くらいのサイコロが2,3,4,5のとき、大中小のサイコロの和は8以上になる)
・大きいサイコロが「6」のとき、中くらいのサイコロが1,2,3,4,5,6、いずれも大中小のサイコロの和は8以上になる。 ※さっきも言うたが、ここは授業では軽い説明があればええほうで、説明されん場合が多い。
したがって、大中小のサイコロの目の和が「7」になるのは、15通り、15/6×6×6=5/72
※A/Bは分数を表す。Aは分詞、Bは分母、B分のA。答えは72分の5。
▶もちろん、「大中小の和が7になる」んやから、「1+6」で「後ろの中小のサイコロの和が6になる組み合わせは(1,5)(2,4)(3,3)(4,2)(5,1)」、「2+5」で「後ろの中小のサイコロの和が5になる組み合わせは(1,4)(2,3)(3,2)(4,1)…と考える人もおるやろな。どんな方法でも「数え抜け」がないようにせんといかん。
・自分で、和が「8」になる確率とか、3つのサイコロが同じ数字になる確率とか、積が36になる場合とか、調べてみると力が付くで。
・解き方としては 〇Ι〇〇Ι〇〇〇に2つ仕切り(サイコロが3つやから)を入れて考えるやり方、場合分けの際、C(コンビネーション)を使う解き方も有名よな。でもな、本によっては、紙面の関係上、一通りの別解、よくて2通りしか書いてへん。普通は「216」通り、解説に書いてない本の方が普通や。習ってない解き方、自分が理解してへん解き方が書いてあった場合は、「数学苦手ジャン」はあきらめてしまう子多いよな。
▶ちなみに、一応、答え合わせで、PCに聞いたら、間違った答えが返ってきてびっくりしたんやけど…コイツ、信じられへんわ。なんで、ヤフーの解答の方が正確なん??????
▶あ~実際に授業するんとは違って、特に「数学」は、文に落とし込むのはしんどい…眠たなってきたわ。
もうすぐ、正月やな。神頼みに行く前に、「自分、こんだけのことしました。ぜひ合格お願いします」って言えるように、その前のクリスマスを思いっきり楽しむためにも、今、やること、やっとこな。
ここまで、つきあってくれてありがとう。ほな、お休み。


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