「先生に叱られるから宿題やりなさい」…このお母さんの声掛け、お子さんの成績を伸ばすのにマジ時間がかかります!

2024年8月10日

★本来、十に行かせたからと言って「勉強が嫌い」な子供がなかなか「勉強好き」にはならない。楽しい授業、気に入った先生がいるだけでは、成績アップ、受験突破はむずかしい。

 まあ、まともに「宿題しなさい」と言ってしまうと「今しようと思ってたのに…。やる気なくすわ~」と子供に返されてしまいどうしてよいか分からなくなる。何とかしようと「先生に叱られるからやりなさい」と言ってしまう気持ちは分かる。

 自分も、中学生・高校生の頃は、叱られるまでテレビの前に座り、宿題をしながら、机の前のラジオにかじりついて野球中継をイヤホンで聞いていた。

 話は変わるが、集団の塾の場合、①自転車置き場がぐちゃぐちゃ ②授業見学の際、机の下でスマホをいじっている生徒がいる 塾は、僕が親なら入塾は避ける。

 さて、面談の際、よく「塾の先生の言うことならうちの子聞くと思うんですよ」「××先生の授業、とてもわかりやすいって子供が言ってます」という話が出る。

 でも、ある教科が好きだ、授業は好きだと言う生徒はいても、「本当に勉強することが好きな生徒はクラスにはほとんどいない」のが実情だ。

 さらに、面談で塾の先生が黙ってしまうのには当然「わけ」がある。

 塾では真面目に勉強していると思っているお子さんが、「授業5分前に宿題を友達から見せてもらっている」こともあるし、「記号の問題しか宿題を埋めて来ない」こともある。「時間前に来て分からないことを勉強し、質問してね」と声をかけると、次の日、自習室で「友人とスマホを見ながら騒いでいる」お子さんもいれば、「授業で授業以外のことで盛り上がる」トラブルメーカーももちろんいる。お子さんが、家では決して見せていない姿を塾ではしていることもありうるのだ。

 月々の報告書などを郵送やメールで送っている塾であっても、面談をしてみると「えっ、うちの子が…」と親御さんが驚いた顔をされるケースは少なくない。

 塾の講師や学校の先生に「うちの子、先生の言うことは聞くと思うんで、宿題するように言ってください」と面談で伝えたり、電車や公園で相手の親に向かって「うちの子が何かあなたに迷惑を直接かけましたか」とは強気に言えても、

 「せっかく塾に行かせているのに勉強しない姿を見ているとムカつくんだよ」「数学の2、何とかならないの」「うるさいな~。電車の中で。恥ずかしいだろ」「父さん眠いんだから静かにしてくれよ」とは自分の子どもになかなか言えないものだ。

 その結果、「塾の先生に叱られるからやりなさい」「おじさんに怒られるよ、静かにしなさい」と思わず言ってしまう親御さんも多いのかもしれない。

 塾の先生・講師からしてみると、「先生に叱られるから宿題しなさい」「おじさんに怒られるからやめなさい」と言う言葉で成績が上がるなんてまず、考えられない。

 腹を立てるのは「塾の先生」「隣のおっさん」であり、「ママは怒っていないんだな」「パパは怒っていないんだな」と思うから。二つ目は、この言葉によって子供が「勉強しなきゃ」「宿題しないと」「静かにしなきゃ」と本気で思う率が低いからだ。怖い親を見て、「やばい、一時的に言うことを聞こう」「ここは静かにしておこう」と思うのが関の山だ。

 当たり前のことだが、「勉強」は「塾の先生に叱られる」ためにするのものではない。「叱られる」から強制されてする勉強なんて面白くないに決まっているし、当然、多少点数が上がっても「頭打ち」になる。令和の時代、塾でも「鬼コーチ」「強制的な指導」は真っ先に嫌われる。自動車学校でさえ、「褒めて伸ばす」時代なのだ。

 それでも、強く言わなければならない時、叱らなければならない時はある。

 生徒に対して「辞めていいよ」「もう、君には教えてあげないね」と言うような権限を与えられている先生、講師は書く塾に存在する。

 ただ、自分の生徒からの評価や他の生徒への影響、塾の評判、親からのクレームまで考慮しなければ使えないいわゆる「重いセリフ」だ。

 そのためにも、親御さんの方々には、まず、多くのお子さんが「勉強がきらい」ということをまず、認識していただきたい。これは多くの塾の先生が(絶対に面談では言わないが)望むところだ。

「お子さん、勉強お嫌いですよね」と宣言すると、たいていの親御さんは、「えっ」という顔をされる。

 振り返って欲しい。ひょっとして「野球」「サッカー」「バスケ」に打ち込み、あるいは、「吹奏楽部」で全国大会を目指し練習に明け暮れ…。中学・高校と「勉強が楽しかった」なんて大人が果たしてどれくらいいるだろう。

 小学校高学年から勉強は難しくなってくる。

 国語は文章を音読する機会も少なくなり、全部読まないのが当たり前になってくる。やはり、今も、本好きでよく読む生徒が「国語」は得意になる傾向は変わらない。本を読めば、新しい漢字にも出会える。読むスピードも普段読んでいない生徒とは段違いだ。

 数学は「比例・反比例」など、高校に入っても使う大切な単元が並ぶ。「単位」についての理解や「少数のかけ算・足し算」も馬鹿にできない。高校でも「数学」以外の教科でも必要になる。

 英語に関しては、「単語」の暗記のみでは限界が来る。英語は「時制・数・語順」が大事だ。「語法」から「文法」を知る形

 

 部活後、ある者は、ご飯を食べる時間もなく塾に来る。ある者は、疲れているが必死に目をあけようとしている…好きな教科の授業なのか、先生の講義が好きなのか、

 休まずに来て授業を受ける、その次に大切なのが、「宿題を自力でする」ことが成績アップ

 「塾」は「楽しい」し「勉強」が分かるようになるから行っている、と信じている保護者の方は多いと思うが、それだけでは「点数は劇的に上がらないし」「一つ上の高校へ」「偏差値の高い大学へ」という目標が達成できない。

 そして、まさにそれを達成するための重要なアイテムが、生徒が嫌いな「小テスト」や「宿題」はまさにそれを乗り越えるためにある。小テストなんて、宿題なんて忘れても大したことはない…。

 「受験」も、「ピアノ」や「体操」、「水泳」などと一緒で、「一定の時間でものごとを仕上げる力」が要求される。「時間内でノーミスかつ表情豊かな演奏をする」「美しい演技を緊張感に負けず、本番で決める」「練習の成果としてぎりぎりのせめぎあいでよいタイムを出す」のと同様、「時間内で正答を導く」ところまで仕上げることが大切だ。

 その意味で、僕は「数学」の「共通テスト」は「数学的思考」を見るべきであり、あまりに問題文が長かったり、妙に実生活に寄せた問題を出題する必要はない、と思っている。

 「苦手な教科を克服し、得意教科を伸ばして成績を上げるために塾に行かせてもらっている」、という親の気持ちが分かっている子供だって、「勉強しなきゃ」「良い点数が取りたい」と思っている。

 当然、今通ってらしゃる塾でも「宿題の声掛け」「宿題のチェック」や「授業前後の小テスト」「居残り勉強」「補講」などを実施し、お子さんの成績を伸ばす努力をしているはず。面倒見の良い塾なら、やる気が出ない状態のお子さんを、絶対に「放置」はしない。

 考えて欲しいのは、お子さんが、父親の遺伝子、母親の遺伝子半分ずつを持って生活しているということだ。「作文」や「数学的な応用力」に関しては遺伝の影響があることは

 中3の12月の志望校を決める面談の際、「パパやママが決めた高校を受けるんだから、自分の受験なんかじゃない」と生徒自身が感情的になり、面談の最中に親子の「修羅場」につながるようなことにならないように、親御さんは「学校の様子」「塾の様子」「ご家庭の様子」を知る必要がある。 

 中学生の「内申点」を決めるのは言うまでもなく「学校の先生」である。塾の先生が気に入り、どんなにその授業が好きでも、学校の先生と相性が悪かったり、点数が出なかったり、塾の宿題はするが、学校の宿題は適当、では受験に向けて苦しくなる。

 最近では、「親の夢」や「子供の将来」のみで志望校を決めるケースは昔よりも少なくなってきてはいるが、それでもなお、「少しでも進学率の高い学校」や「面倒見のよい(親としては我が子の学力を少しでも上げてくれる)学校」を選びたいという親の気持ちが面談では全面に出てくる。

 その時に、「合格点」が一つの基準として大切になってくる。模試も大切だが、毎年類似の「過去問」が出ている場合、やはり同じ偏差値や傾向のある高校や大学の過去問を解く方法が合っている生徒もいる。また、「最低10年分程度の過去問」を授業外の時間に生徒を呼び、解かせている塾もある。

 前回も書いたが、夏休み中にぜひ、「志望校の過去問」に目を通してほしい。親子で目を通せば、お子さんが中3生であれば、二学期の面談の際、「息子は二次関数が苦手なようですが夏期講習ではどうでしたか」「英語の長文問題で点数を落としているようですが入試まで宿題でフォローしていただけますか」というような質問はできるだろう。

 模試の「偏差値」や「内申」だけを見ていては足元をすくわれる場合もあるのである。

 長年、生徒を教えていると、毎年、親が嫌い、学校の先生が嫌い、塾のA先生が嫌いという話が出てくる。

 いよいよ夏期講習が始まった。塾の先生も「叱る」という場面では苦労している場合が多い。子供たちは平気で「親の悪口」や「学校の先生の悪口」「自分と相性の悪い生徒の悪口」を自分の言いやすい講師に話してくる。

 勤めていた3件の塾では、安易に生徒に迎合もしなければ、親の意見を鵜のみにすることもなかった。複数名の講師で相談、会議をし、上司に報告、親に連絡をするかどうかも確認してから行っていた。もし、生徒からの真剣な相談だと感じた時に、「そんなこと言ったらみんなに叱られるよ」「君、ちょっとおかしいよ、みんなに笑われるよ」「親に対してそんなこと言っちゃだめだよ」などという話で生徒の気持ちをその場でなんとかしようとしてはいけない場合も多いからだ。

「他人に叱られるからやりなさい」「他人に怒られるからやめなさい」と言う言葉を使いたい、と思う瞬間、それは、子供と真剣に向き合うチャンスがあるのではないか、と思うのだが、いかがだろう。親自身が「不快感」や「怒り」を